眼の危険!角膜真菌症とは?

眼の危険!角膜真菌症とは?

眼のことを教えて

先生、『角膜真菌症』って、どんな病気ですか?

眼の研究家

いい質問だね。『角膜真菌症』は、目の表面にある透明な部分、角膜にカビが感染して起こる病気だよ。

眼のことを教えて

カビが感染するんですか? どうしてですか?

眼の研究家

例えば、目にゴミが入って角膜を傷つけた時に、その傷口からカビが侵入することがあるんだ。特に、コンタクトレンズの不適切な使用や、農業・園芸作業で土壌を扱うことが多い人は注意が必要だよ。

角膜真菌症とは。

「角膜真菌症」は、目に使われる言葉です。これは、目の表面にある透明な部分「角膜」の傷口に、カビが入り込んで炎症を起こし、傷ができてしまう病気のことです。細菌によって起こるものよりも、治りにくいのが特徴です。

角膜真菌症とは

角膜真菌症とは

– 角膜真菌症とは眼の表面には、外界からの光を取り込み、網膜に像を結ぶために重要な役割を果たす透明な膜があります。これを角膜と言います。角膜は、カメラのレンズのような役割を担っており、私たちの視覚にとって非常に大切な部分です。
角膜真菌症は、この角膜にカビが感染することによって発症する病気です。
カビは、土壌や植物、空気中など、私たちの身の回りのどこにでも存在しています。通常、私たちの体はこれらのカビに対して抵抗力を持っていますが、何らかの原因で抵抗力が弱まったり、眼に傷がついていたりすると、角膜にカビが侵入し、感染症を引き起こすことがあります。
角膜にカビが感染すると、角膜に炎症や潰瘍といった症状が現れます。炎症が起こると、眼は赤くなったり、痛みを感じたり、涙が過剰に出たりします。また、異物感や視界のかすみなどもみられます。さらに症状が進むと、角膜に潰瘍と呼ばれる傷ができ、視力低下を引き起こすこともあります。
角膜真菌症は、放置すると視力に深刻な影響を及ぼす可能性があります。最悪の場合、失明に至るケースもあるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。

症状 解説
炎症 眼が赤くなる、痛み、涙が過剰に出る、異物感、視界のかすみ
潰瘍 角膜に傷ができ、視力低下を引き起こす

原因とリスク

原因とリスク

– 原因とリスク

角膜真菌症は、私達の身の回りの土や植物などに普通に存在するカビが原因で起こる病気です。 通常、健康な角膜は表面のバリア機能がしっかりとしているため、簡単には感染しません。しかし、何らかの原因で角膜に傷がついた場合、その傷口からカビが侵入し、角膜真菌症を引き起こしてしまうのです。

特に注意が必要なのは、コンタクトレンズの使用です。 コンタクトレンズを正しく使用しないと、角膜に小さな傷がついてしまうことがあります。また、レンズケース内を清潔に保っていないと、カビが繁殖しやすく、レンズを介して目に侵入する危険性も高まります。

農業や園芸作業も、角膜真菌症のリスクを高める要因の一つです。 土や植物には多くのカビが存在するため、作業中に目に見えないほど小さな土埃や植物の破片が目に入ることで、角膜に傷がつき、感染してしまうことがあります。そのため、作業中は必ず保護メガネを着用することが重要です。

その他、眼の外傷も角膜真菌症のリスクを高めます。 目をぶつけたり、傷つけたりすることで角膜に傷ができ、そこからカビが侵入しやすくなるため注意が必要です。

角膜真菌症は、適切な治療を行えば治癒する病気ですが、重症化すると視力に影響を及ぼす可能性もあります。日頃から予防を心がけ、目に異常を感じたら、すぐに眼科を受診するようにしましょう。

原因 リスクを高める行動・状況
カビ(土、植物などに存在)
  • 角膜の傷
  • コンタクトレンズの不適切な使用
  • 農業・園芸作業
  • 眼の外傷

症状

症状

角膜真菌症になると、さまざまな症状が現れます。初期には、目がかすんで見えにくくなる、視力が低下するといった症状が現れます。また、目に痛みを感じたり、目がゴロゴロしたりする異物感も生じます。さらに、目が赤くなる充血や、涙が過剰に出る涙目、目やにが増えるといった症状もみられます。

症状が進むと、角膜に白い濁りが生じたり、潰瘍が形成されたりすることがあります。これらの症状は、感染したカビの種類や量、感染してからの期間などによって異なります。初期は軽い症状であっても、放置すると重症化する可能性もあるため注意が必要です。

特に、コンタクトレンズを使用している人や、農業に従事している人など、角膜真菌症のリスクが高い環境にいる場合は、上記のような症状が出た場合、すぐに眼科を受診することが大切です。

症状 詳細
初期症状
  • 目がかすむ、視力低下
  • 眼痛
  • 異物感
  • 充血
  • 涙目
  • 目やに
症状進行
  • 角膜の白い濁り
  • 角膜潰瘍

治療

治療

眼の表面にある透明な膜である角膜に、カビが感染してしまう病気である角膜真菌症の治療について説明します。 角膜真菌症の治療は、主にカビを退治する効果のある目薬や飲み薬を使います。カビにも様々な種類があり、感染したカビの種類や症状の程度に合わせて、最適な薬が選ばれます。また、角膜に起こる炎症を抑えるために、炎症を抑える効果のある目薬が一緒に使われることもあります。症状が改善しない場合や、角膜にできた傷がひどくなる場合は、健康な角膜を移植する手術が必要になることもあります。 角膜真菌症の治療は、早期に開始することが非常に重要です。自己判断で市販の薬を使ったり、治療をせずに放置したりすると、症状が悪化し、視力に影響が出る可能性がありますので、注意が必要です。少しでも異常を感じたら、自己判断せずに、眼科を受診しましょう。

治療法 詳細 注意点
薬物療法 – カビを退治する目薬や飲み薬
– 炎症を抑える目薬
カビの種類や症状に合わせて薬剤を選択
手術療法 角膜移植 症状が改善しない場合や、角膜の傷がひどい場合に検討

予防

予防

目の表面にある透明な膜である角膜に、カビが侵入してしまう病気を角膜真菌症と呼びます。この病気は、失明につながる可能性もあるため、予防が非常に重要です。

角膜真菌症の予防で最も大切なことは、カビが目に入らないようにすることです。特に、コンタクトレンズを使用している方は注意が必要です。コンタクトレンズは、正しく使用しないと、カビの温床になりやすいため、眼科医の指示を守り、レンズの洗浄や消毒、保管を適切に行いましょう。また、使い捨てコンタクトレンズは、毎日新しいレンズを使用するため、清潔に保ちやすく、角膜真菌症の予防に効果的です。

農業や園芸作業、木工作業など、土埃や木くずが舞う場所では、カビの胞子が空気中に多く含まれています。そのため、このような作業をする場合は、保護メガネを必ず着用して目を保護するようにしましょう。

スポーツやレジャーの際も、目の怪我はつきものです。ボールが目に当たったり、木の枝が目に入ったりする可能性もあります。このような怪我から目を守るため、ゴーグルやアイガードを着用することも効果的な予防策です。

目の健康を守るためにも、日頃から角膜真菌症の予防を心がけましょう。

予防策 詳細 対象者
コンタクトレンズの適切な使用 眼科医の指示に従い、レンズの洗浄、消毒、保管を適切に行う。 コンタクトレンズ使用者
使い捨てコンタクトレンズの使用 毎日新しいレンズを使用することで清潔を保つ。 コンタクトレンズ使用者
保護メガネの着用 土埃や木くずが舞う場所での作業時に目を保護する。 農業、園芸、木工作業などを行う人
ゴーグルやアイガードの着用 スポーツやレジャー時の目の怪我を予防する。 スポーツ、レジャーを行う人

細菌性角膜潰瘍との違い

細菌性角膜潰瘍との違い

角膜に傷があると、そこから細菌が入って感染症を引き起こすことがあります。これを細菌性角膜潰瘍と呼びますが、角膜真菌症はこれとは異なる病気です。細菌性角膜潰瘍と比べて、角膜真菌症は治りにくく、時間がかかる傾向があります。
これは、細菌とカビでは、増殖するスピードが異なるためです。細菌は短時間で増殖しますが、カビはゆっくりと増殖します。また、カビは細菌と比べて、角膜の組織に入り込みやすい性質があります。そのため、薬が効きにくく、治療に時間がかかってしまうのです。
角膜真菌症と診断された場合、医師の指示を守り、根気強く治療を続けることが重要です。症状が改善したように見えても、自己判断で治療を中断せずに、医師の診察を受けてください。自己判断で治療を中断してしまうと、再び症状が現れてしまう可能性が高まります。医師の指示に従って治療を継続することで、再発を防ぐことができます。

項目 細菌性角膜潰瘍 角膜真菌症
原因 細菌 カビ
増殖スピード 速い 遅い
角膜組織への侵入 侵入しにくい 侵入しやすい
治療期間 比較的短い 長引く傾向
治療のポイント 医師の指示を守り、根気強く治療を続ける