視界の異常にご用心!:脈絡膜炎

視界の異常にご用心!:脈絡膜炎

眼のことを教えて

先生、『脈絡膜炎』ってどういう病気ですか?

眼の研究家

目の奥にある『脈絡膜』というところに炎症が起きる病気だよ。カメラで例えると、カメラ本体の奥の方が腫れてしまうイメージかな。

眼のことを教えて

炎症が起きると、どうなるんですか?

眼の研究家

炎症を起こしたところが、ものがきちんと見えなくなることがあるんだ。さらに、脈絡膜のすぐ近くにある網膜という部分にも影響が出て、視力に影響が出ることもあるんだよ。

脈絡膜炎とは。

「脈絡膜炎」とは、目の「脈絡膜」という部分に炎症が起きる病気のことです。炎症が起きた場所の周りの「網膜」という部分にも影響が出て、「網膜脈絡膜萎縮」という状態になることが多く見られます。

眼球の炎症、脈絡膜炎とは?

眼球の炎症、脈絡膜炎とは?

– 眼球の炎症、脈絡膜炎とは?

眼球は、私たちがものを見るために欠かせない器官ですが、その内部には、光を感じる網膜や、網膜に栄養を供給する脈絡膜など、重要な組織が存在します。脈絡膜炎とは、この脈絡膜に炎症が起きる病気のことを指します。

脈絡膜は、カメラで例えると、フィルムに相当する網膜に栄養を送り届ける役割を担っています。この脈絡膜に炎症が起きると、網膜にも炎症が及び、視力に影響を及ぼすことがあります。炎症が網膜にまで及ぶ場合、脈絡膜網膜炎とも呼ばれます。

脈絡膜炎の原因は、細菌やウイルスなどの感染症や、免疫の異常など、様々です。症状としては、視界のかすみや、視界の中央が見えにくくなる、光がまぶしく感じるなどがあります。症状の程度は、炎症の程度や範囲によって異なり、軽い場合は自然に治ることもありますが、放置すると視力低下が進行する可能性もあります。

もし、視界に異常を感じたら、早めに眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

項目 詳細
病気 脈絡膜炎
定義 眼球内部の脈絡膜に炎症が起きる病気。網膜に炎症が及ぶ場合は脈絡膜網膜炎とも呼ばれる。
役割 脈絡膜は網膜に栄養を供給する。カメラで例えると、フィルムに相当する網膜に栄養を送り届ける役割。
原因 細菌やウイルス感染症、免疫の異常など様々。
症状 視界のかすみ、視界の中央が見えにくくなる、光がまぶしく感じるなど。程度は炎症の程度や範囲によって異なる。
治療 軽い場合は自然に治ることもある。放置すると視力低下が進行する可能性もあるため、早めに眼科を受診し、適切な検査と治療を受ける。

原因と症状:視界のかすみや飛蚊症

原因と症状:視界のかすみや飛蚊症

目の奥には、網膜に栄養を送る重要な組織である脈絡膜という部分があります。この脈絡膜に炎症が起こる病気を脈絡膜炎と呼びます。脈絡膜炎を引き起こす原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、細菌やウイルスが体内に侵入して炎症を起こす感染症や、免疫の働きが乱れて自分の体の組織を攻撃してしまう自己免疫疾患などが考えられます。
脈絡膜炎になると、視界に異常が現れます。ものがかすんで見えたり、視野の一部が欠けて見えたりする症状が現れることがあります。また、虫が飛んでいるように見える飛蚊症と呼ばれる症状が現れることもあります。炎症の程度や範囲によって症状は異なり、軽い場合は、視界に違和感があっても、日常生活に支障がないため、気づかないこともあります。しかし、脈絡膜炎は、放置すると視力が低下し、最悪の場合には失明に至る可能性もある病気です。そのため、早期に発見し、適切な治療を受けることが非常に大切です。目の症状は、自覚しにくい場合もありますが、少しでも異変を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。

項目 説明
病気 脈絡膜炎
部位 脈絡膜 (網膜に栄養を送る重要な組織)
原因
  • 細菌やウイルスによる感染症
  • 自己免疫疾患
症状
  • 視界異常 (かすみ、視野欠損、飛蚊症など)
  • 症状の程度は炎症の程度や範囲による
  • 軽度の場合、自覚症状がないこともある
危険性 放置すると視力低下、最悪の場合失明の可能性も
対応 目の異変を感じたら、早めに眼科を受診

治療法:炎症を抑え、視力低下を防ぐ

治療法:炎症を抑え、視力低下を防ぐ

目の奥で炎症が起きる病気、脈絡膜炎の治療は、原因や症状の重さによって異なってきます。細菌が原因の場合は、細菌をやっつける薬を使います。ウイルスが原因の場合は、ウイルスの増殖を抑える薬を使います。 自分の免疫の力が強すぎて、自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患が原因の場合は、ステロイド薬や免疫を抑える薬で炎症を抑えていきます。炎症がとても強い場合には、ステロイド薬を点眼したり、内服したり、点滴で投与したりします。また、炎症によって視力が低下することを防ぐために、レーザー治療を行うこともあります。 脈絡膜炎は、放置すると視力に影響が出る可能性もあるため、早期に発見し、適切な治療を受けることが大切です。 定期的な眼科検診を受けるようにしましょう。

原因 治療法
細菌 細菌をやっつける薬
ウイルス ウイルスの増殖を抑える薬
自己免疫疾患 ステロイド薬や免疫を抑える薬
強い炎症 ステロイド薬の点眼、内服、点滴、レーザー治療

早期発見がカギ:定期的な眼科検診を

早期発見がカギ:定期的な眼科検診を

目の奥に位置する血管やその周辺に炎症が起こる病気、脈絡膜炎。この病気は初期段階では自覚症状が現れにくいため、気づかぬうちに病状が進行してしまうことが少なくありません。しかし、早期に発見し適切な治療を行うことで、視力への影響を抑えることが期待できます。

そこで重要となるのが、定期的な眼科検診です。自覚症状がなくても、年に一度は眼科を受診し、目の状態を詳しくチェックするようにしましょう。特に、過去に脈絡膜炎を発症した経験のある方や、関節リウマチなどの自己免疫疾患をお持ちの方は、定期的な検査を心掛ける必要があります。

眼科では、視力検査や眼底検査など、様々な検査を通じて目の状態を評価します。これらの検査は痛みを伴うものではなく、短時間で終わるものがほとんどです。ご自身の目の健康を守るため、そして万が一、病気が見つかった場合でも早期に対応するために、定期的な眼科検診を習慣づけましょう。

病気 初期症状 早期発見のメリット 重要なこと ハイリスク群 眼科での検査内容
脈絡膜炎 自覚症状が現れにくい 視力への影響を抑えることが期待できる 定期的な眼科検診(年1回) ・脈絡膜炎の既往がある方
・関節リウマチなどの自己免疫疾患をお持ちの方
視力検査、眼底検査など

日常生活での注意点:目を大切に

日常生活での注意点:目を大切に

目の奥に位置する血管の多い膜(脈絡膜)に炎症が起こる脈絡膜炎は、再発しやすいという特徴があります。せっかく症状が落ち着いても、再び目の不快感や視力の問題に悩まされる可能性があるのです。そこで、脈絡膜炎の再発を予防し、目の健康を守るためには、日常生活の中で目を大切にする習慣を身に付けることが重要になります。

まず、十分な睡眠をとり、体を休ませるように心がけましょう。睡眠不足は体の免疫力を低下させ、脈絡膜炎の再発リスクを高める可能性があります。次に、栄養バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。特に、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンAは、目の健康維持に欠かせない栄養素です。また、パソコンやスマートフォンなどの長時間使用は、目に大きな負担をかけます。適度に休憩を挟みながら、目を酷使しないように心がけましょう。

そして、脈絡膜炎の再発予防には、禁煙も非常に大切です。タバコに含まれる有害物質は、血管を傷つけ、血流を悪化させるため、脈絡膜炎のリスクを高めるだけでなく、症状の悪化にもつながる可能性があります。

最後に、目の違和感や視力低下など、少しでも異常を感じたら、すぐに眼科を受診しましょう。自己判断で様子を見てしまうと、症状が悪化し、治療が長引く可能性があります。早期発見、早期治療のためにも、眼科医の診察を受けるようにしてください。

脈絡膜炎再発予防のための対策 詳細
十分な睡眠 睡眠不足は免疫力を低下させ、再発リスクを高めます。
栄養バランスのとれた食事 特にビタミンAは目の健康維持に重要です。
目を酷使しない パソコンやスマートフォンの長時間使用は目に負担をかけます。
禁煙 タバコの有害物質は血管を傷つけ、血流を悪化させます。
異常を感じたらすぐに眼科受診 自己判断は危険です。早期発見・治療が大切です。