眼の検査に欠かせないフルオレセイン
眼のことを教えて
先生、「フルオレスセイン」って何か教えてください。
眼の研究家
「フルオレスセイン」は、目の検査で使うお薬の一種だよ。正式には「フルオレスセインナトリウム」って言うんだ。聞いたことあるかな?
眼のことを教えて
なんとなく…、目に黄色い液体をさす検査ですか?
眼の研究家
そう! その黄色い液体が「フルオレスセイン」だよ。目の表面に傷がないか、病気になっていないかを調べるために使うんだ。
フルオレスセインとは。
「フルオレスセイン」って目の用語があるんだけど、これはフルオレセインナトリウムの液体のことを指すんだ。 目の表面にある角膜の状態を調べるために使う検査薬なんだよ。
フルオレセインとは
– フルオレセインとはフルオレセインは、眼科検査で頻繁に用いられる、安全性の高い色素です。正式名称はフルオレセインナトリウムといい、オレンジ色の液体として存在します。検査では、この液体を点眼します。すると、角膜や涙の通り道が鮮やかに染まり、医師はそれらの状態を詳しく観察することができるのです。例えば、角膜に傷があれば、染み込んだフルオレセインがその部分を浮かび上がらせますし、涙の通り道に詰まりがあれば、流れが滞る様子を目視で確認することができます。検査後、フルオレセインは尿や便と一緒に自然と体外へ排出されますので、ご安心ください。一時的に尿の色が変化することがありますが、心配ありません。もし、検査後に気になる症状が出た場合は、医師へご相談ください。
項目 | 内容 |
---|---|
用途 | 眼科検査 |
安全性 | 高い |
正式名称 | フルオレセインナトリウム |
形状 | オレンジ色の液体 |
使用方法 | 点眼 |
効果 | 角膜や涙の通り道を染めることで、医師が状態を詳しく観察できる |
例1 | 角膜に傷があれば、染み込んだフルオレセインが部分を浮かび上がらせる |
例2 | 涙の通り道に詰まりがあれば、流れが滞る様子を目視で確認できる |
排出 | 尿や便と一緒に自然と体外へ排出される |
副作用 | 一時的に尿の色が変化する可能性がある |
フルオレセインの役割
私たちの眼の表面にある角膜は、カメラのレンズのような役割を果たし、透明で滑らかであることで、外界からの光を眼球内部へと正しく導きます。 この角膜に傷が付いたり、異物が付着したりすると、視界がぼやけたり、痛みを感じたり、異物感が出たりすることがあります。 また、涙の循環が悪くなると、角膜が乾燥しやすくなり、様々なトラブルを引き起こす原因となります。
フルオレセインは、このような角膜の状態を詳しく調べるために用いられる、目に安全な黄色い色素です。検査では、まず、この色素を点眼薬や試験紙を使って目に染み込ませます。すると、角膜に傷や異常がある部分に色素が残り、特殊な光を当てて観察すると、その部分が明るく浮かび上がって見えるのです。
フルオレセイン検査は、角膜の状態を詳しく把握するために欠かせない検査です。この検査によって、角膜の傷や感染症、ドライアイ、角膜の変形などを早期に発見し、適切な治療につなげることができるのです。
項目 | 詳細 |
---|---|
角膜の役割 | カメラのレンズのように光を眼球内部へ導く。透明で滑らかであることが重要。 |
角膜トラブルの原因 | 傷、異物の付着、涙の循環不良 |
角膜トラブルの症状 | 視界不良、痛み、異物感、乾燥 |
フルオレセイン検査 | 角膜の状態を調べるための検査。安全な黄色い色素を使用。 |
検査方法 | 色素を点眼または試験紙で目に染み込ませ、特殊な光を当てて観察する。 |
検査でわかること | 角膜の傷、感染症、ドライアイ、角膜の変形など |
検査方法と見え方
目の検査方法の一つに、蛍光染色検査というものがあります。
この検査では、まず細い紙に染み込ませたフルオレセインという黄色い薬液を、下まぶたに軽く触れさせます。この時、痛みはほとんどありません。
次に、目を数回まばたきすることで、涙とフルオレセインが混ざり合い、角膜全体に広がっていきます。
そして、特殊な青い光を目に当てると、フルオレセインが黄緑色に光って見えます。この光によって、医師は角膜の表面を詳しく観察することができるのです。
もし、角膜に傷や異常があれば、その部分が黄緑色に光って見えるため、病気の早期発見に繋がります。検査自体は痛みを伴わないため、安心して受けることができます。
検査 | 手順 | 目的 |
---|---|---|
蛍光染色検査 | 1. フルオレセインを下まぶたに点眼 2. 数回まばたき 3. 特殊な青い光を目に当てる |
角膜の傷や異常を検出する |
診断に役立つ情報
目の診察において、フルオレセイン検査は重要な役割を担っています。この検査では、特殊な色素であるフルオレセインを目に点眼し、青色の光を当てることで、角膜の状態を詳しく調べることができます。
フルオレセインは、角膜に傷や潰瘍があると、その部分に染み込んで緑色に光る性質があります。これにより、医師は、肉眼では見えにくい小さな傷や、傷の深さ、広がりなどを正確に把握することができます。また、角膜に異物が刺さっている場合にも、その場所を特定するのに役立ちます。
さらに、フルオレセイン検査は、ドライアイの診断にも有効です。涙の分泌量が不足していたり、涙の質が悪くなっていると、角膜の表面が乾きやすくなります。フルオレセインは、このような乾燥した部分に長く留まるため、医師は涙の循環状態を評価することができます。
このように、フルオレセイン検査は、様々な目の病気を診断する上で欠かせない検査の一つと言えるでしょう。
検査名 | 目的 | 方法 | 診断可能な病気 |
---|---|---|---|
フルオレセイン検査 | 角膜の状態を詳しく調べる | フルオレセインを点眼し、青色光を当てる | – 角膜の傷や潰瘍 – 角膜の異物 – ドライアイ |
検査後の注意点
眼の検査を受けた後は、しばらくの間、視界に異常を感じることがあります。検査では、眼の奥まで詳しく調べるために、『フルオレセイン』という黄色い薬液を用いることが多いです。この薬液の影響で、検査後しばらくの間、視界がぼやけたり、視界全体が黄色っぽく見えたりすることがあります。また、涙が黄色く染まることもありますので、驚かないでください。これらの症状は、通常数時間程度で自然に消失します。
ただし、症状が一日以上続く場合や、視力に異常を感じたり、目に痛みや違和感がある場合には、すぐに眼科医に相談してください。また、普段コンタクトレンズを使用している方は、検査を受ける前にレンズを外してください。検査後は、医師の指示に従ってから、再度レンズを装着するようにしてください。指示がない場合でも、検査後少なくとも30分は、コンタクトレンズの装着を控えるようにしましょう。これは、薬液の影響が残っている眼にレンズを装着することで、目に負担をかける可能性があるためです。
検査項目 | 症状 | 持続時間 | 注意点 |
---|---|---|---|
眼底検査など | ・視界のぼやけ ・視界が黄色っぽく見える ・涙が黄色く染まる |
数時間程度で消失 | ・一日以上続く場合は眼科医に相談 ・視力異常や痛みがある場合は眼科医に相談 |
コンタクトレンズ | – | – | ・検査前はレンズを外す ・検査後30分は装着を控える ・医師の指示に従ってから再装着 |