遠視

遠視

意外と知らない?遠視の世界

- 遠視とは遠視と聞くと、遠くの景色が見えづらいというイメージを持つかもしれません。しかし実際には、遠くのものだけでなく、近くの物も見えにくい状態を指します。遠くのものを見るときは、私たちの目はレンズの役割を果たす水晶体を薄くして、網膜にピントを合わせます。遠視の方は、この水晶体の厚さを調節する力が弱いため、遠くのものを見ようとすると、ぼやけて見えてしまうのです。遠くのものが見えにくい場合、目を凝らしたり、無理に力を入れたりして、ピントを合わせようとします。その結果、眼精疲労を引き起こし、肩こりや頭痛、吐き気などの症状が現れることもあります。また、子供の頃から遠視が強い場合は、弱視になる可能性も潜んでいます。軽度の遠視の場合、自覚症状がないことも少なくありません。そのため、自覚症状がなくても、定期的な眼科検診を受けることが大切です。早期発見、早期治療によって、快適な視界を保ちましょう。
視力

色の見え方でわかる? レッドグリーンテスト

私たちは、世界を眼を通して見ています。眼は、カメラのレンズとよく似た働きをする水晶体を持っています。水晶体は、眼に届いた光を集め、網膜というスクリーンに像を結ばせる役割を担っています。 光は、透明なものでも通過するときにわずかに曲がる性質があり、これを屈折と呼びます。水晶体を通る光も屈折しますが、その度合いは光の波長によって異なります。波長の違いは、私たちが色として認識しているものです。 水晶体では、青い光は赤い光より大きく屈折します。そのため、水晶体を通った光は波長によって異なる位置に焦点を結び、像に色がついて見えてしまうことがあります。これを色収差と呼びます。色収差は、太陽の光が空気中の水滴で屈折し、虹ができるのと同じ原理です。 色収差は、視界をぼやけさせたり、物の輪郭に色がついて見えたりする原因となります。しかし、健康な眼では、脳が色収差を補正して、私たちが自然な色で見えるように調整しています。
視力

ピンホール視力って何?

健康診断や眼科を受診する際に必ず行われる視力検査。視力検査表に向かって片目を手で覆い、「上」「下」「右」「左」と答えるという、誰もが一度は経験したことがある検査です。検査表の文字が見えにくい場合、検査員から渡されるのが「ピンホール」と呼ばれる小さな穴が開いた板です。このピンホールを通して物を見ると、普段よりも視界がはっきりと見えるようになった経験を持つ方もいるのではないでしょうか。 ピンホールは、カメラのレンズと同様に、光が通過する際に通過する光の量を調整する役割があります。カメラのレンズは、光を集めて像を結ぶことで写真を撮影します。一方、私たちの目は、角膜と水晶体で光を集め、網膜に像を結びます。しかし、近視や遠視、乱視などの屈折異常があると、光が網膜上で一点に集まらず、ぼやけて見えてしまいます。 ピンホールは、小さな穴を通過する光だけを目に届けることで、網膜に届く光の量を減らし、ピントの合う範囲を広げます。そのため、屈折異常があっても、ピンホールを通して見ると、一時的に視界がクリアに見えるようになるのです。ただし、ピンホールは根本的な視力矯正の効果はありません。あくまで一時的に視界をクリアにする効果があるだけです。視力低下が気になる場合は、自己判断せずに眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
遠視

分かりやすい遠視:顕性遠視とは?

目は水晶体と呼ばれるレンズの役割をする組織でピントを調節し、網膜というスクリーンに像を映し出すことで物を見ています。遠視は、この水晶体の調節力が弱かったり、眼球の長さが短かったりすることで、網膜よりも後ろにピントが合ってしまう状態を指します。 遠視には、大きく分けて潜在遠視と顕性遠視の二つがあります。潜在遠視は、まだ調節力でカバーできる程度の軽い遠視です。自覚症状がほとんどない場合が多く、眼科の検査で初めて指摘されるケースがほとんどです。基本的には治療の必要はありませんが、放置すると眼精疲労や肩こり、頭痛などを引き起こす可能性があります。 一方、顕性遠視は、調節力でもカバーできない強い遠視です。視界がぼやけたり、物が二重に見えたりするなど、日常生活に支障をきたす症状が現れます。治療法としては、眼鏡やコンタクトレンズの装用が一般的です。 遠視と一口に言っても、その種類によって見え方や治療方針は大きく異なります。少しでも気になる症状があれば、自己判断せずに眼科を受診しましょう。
眼鏡

メガネで矯正できる?低次収差を解説

私たちは、眼球の中でレンズの役割を果たす水晶体で光を集め、網膜に像を映してものを見ています。カメラのレンズのように、水晶体は光を屈折させて網膜に焦点を合わせます。しかし、水晶体の形は完全に均一ではないため、光がすべて一点に集まらず、網膜に鮮明な像を結ぶことができない場合があります。このような現象を「収差」と呼びます。 収差には、近視や遠視を引き起こす「屈折異常」や、物が歪んで見える「乱視」など、さまざまな種類があります。また、視界の周辺部がぼやけて見える「球面収差」、明るい光を見たときに光が虹色ににじんで見える「色収差」なども収差の一種です。 収差があると、視界がぼやけたり、物が二重に見えたり、光がにじんで見えたりするなど、視覚に影響を及ぼします。軽度の収差は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正することができます。しかし、強度になると、眼鏡やコンタクトレンズでは矯正しきれない場合があり、手術が必要になることもあります。日頃から目に負担をかけすぎないように心がけ、定期的に眼科を受診して目の健康状態をチェックすることが大切です。
視力

メガネの度数「D」ってなに?

- レンズ度数とは私たちは、日々の生活の中で、遠くのものを見たり、近くのものを見たりして過ごしています。 遠くのものを見るときには、私たちの目のレンズは薄くなり、近くのものを見るときには、レンズは厚くなります。 レンズ度数とは、この目のレンズの厚さを表す数値のことです。 レンズ度数の単位には「ディオプター」が使われ、「D」と表記されます。 例えば、レンズ度数が「1D」のレンズは、1メートル先の物体に焦点を合わせるために必要なレンズの厚さを表しています。 度数が大きくなるほど、レンズは厚くなり、光をより強く屈折させることができます。 つまり、近視の方であれば、遠くの物体に焦点を合わせるために、度数の強いレンズが必要になります。 反対に、遠視の方であれば、近くの物体に焦点を合わせるために、度数の強いレンズが必要になります。レンズ度数は、視力検査によって測定されます。 視力検査では、様々な大きさの「C」の形をした記号「ランドルト環」を用いて、どの程度の大きさの記号まで識別できるかを測定します。 そして、その結果に基づいて、適切なレンズ度数が決定されます。 メガネやコンタクトレンズを作る際には、必ず眼科を受診し、正確なレンズ度数を測定してもらいましょう。
視力

ものが見えにくい?それは屈折異常かもしれません

- 屈折異常ってなに? 私たちが普段、はっきりと物を見ることができるのは、眼に入ってきた光が目の奥にある網膜という部分に、きちんと像を結んでいるからです。カメラで例えるなら、レンズを通して光を集め、フィルムにピントの合った写真が写るのと同じ仕組みです。 しかし、目のレンズの働きや眼球の形に問題があると、光が網膜で正しく焦点を結ぶことができなくなります。これが「屈折異常」と呼ばれる状態で、ものがぼやけて見えたり、見えづらさを感じてしまいます。 例えるなら、カメラのレンズの焦点がずれているために、写真がぼやけてしまうのと似ています。屈折異常には、近視、遠視、乱視など、さまざまな種類があります。 屈折異常は、眼鏡やコンタクトレンズを使用することで、網膜に光を正しく集め、視力を矯正することができます。見え方に違和感を感じたら、眼科を受診して適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
遠視

意外と知らない遠視の世界

- 遠視とは?目はカメラとよく似た仕組みで、外界の光を水晶体で屈折させて網膜に像を結びます。 網膜にきちんと像が結べば、私たちは視覚として物を認識することができます。遠視の場合、この仕組みの一部に違いが生じます。通常、眼球内に届いた光は、角膜と水晶体で適切に屈折し、網膜上に像を結びます。しかし、遠視の方は眼球の長さが足りなかったり、水晶体の屈折力が弱かったりするために、光が網膜上で結像する前に網膜よりも後ろに到達してしまいます。 その結果、網膜にはぼやけた像が映し出されます。遠視の特徴として、遠くのものよりも近くのものがぼやけて見えやすいという点が挙げられます。これは、遠くのものを眺める際は水晶体の厚さを調整する必要があまりない一方で、近くのものを凝視する際は水晶体を厚くして光の屈折を強める必要があるためです。遠視の方は、この水晶体の調節機能がうまく働かず、近くのものがぼやけてしまうのです。遠視は、眼鏡やコンタクトレンズを用いることで視力矯正が可能です。また、近年ではレーシック手術などの選択肢もあります。見え方に違和感を感じたら、眼科医の診察を受けるようにしましょう。
遠視

気づきにくい視力の問題:潜伏遠視とは?

- 潜伏遠視とは潜伏遠視とは、読んで字のごとく、隠れている遠視の状態を指します。遠視は、遠くの景色はクリアに見える一方で、近くのものがぼやけてしまう目の状態です。しかし、潜伏遠視の場合、目は無意識のうちに調整を行い、遠くのものを見ようが、近くのものを見ようが、はっきりと見えるように自動的に補正しています。そのため、一見すると遠視特有の症状が現れず、自分自身でも気づかないまま、日常生活を送っているケースが多く見られます。通常、目は水晶体と呼ばれるレンズの厚さを調整することで、焦点の位置を網膜に合わせ、ものを見ようとします。遠くを見るときは水晶体を薄く、近くを見るときは水晶体を厚くすることで、常に網膜にピントが合うように調整しています。しかし、遠視の場合、この水晶体の調整機能だけではピントを合わせることが難しく、網膜よりも後ろに焦点が合ってしまいます。潜伏遠視の方は、このピントのズレを無意識に補正しようと、常に水晶体を厚くした状態を保っています。そのため、一見すると遠視の症状が現れず、遠くも近くもはっきりと見えているように感じます。しかし、この状態が続くと、常に目に負担がかかり、眼精疲労、頭痛、肩こり、吐き気などの症状を引き起こす可能性があります。また、放置すると、斜視や弱視などの合併症を引き起こすリスクもあるため、注意が必要です。潜伏遠視は、視力検査だけでは発見が難しい場合があります。そのため、眼科を受診し、専用の検査を受けることが重要です。早期発見、早期治療によって、目の負担を軽減し、快適な視界を保ちましょう。
遠視

意外と知らない?遠視のメカニズム

- 遠視とは遠くのものが見えにくいというイメージが強い遠視ですが、実際には近くのものも見えにくいという特徴があります。遠くの景色は問題なく見えても、実は遠視であるという場合もあるのです。遠視は、近視と並んで多くの人が抱える目の屈折異常の一つです。通常、私達の目は遠くのものを見るときには、水晶体と呼ばれるレンズの様な部分が薄くなります。反対に、近くのものをみるときは水晶体が厚くなることで、網膜にきちんと焦点が合い、ものを見ることができるのです。しかし、遠視の場合には、この水晶体の厚さを調節する機能が十分に働かず、焦点が網膜よりも後ろに位置してしまいます。そのため、視界がぼやけてしまうのです。遠くのものが見えにくいという場合はもちろん、近くのものを見るときに、目を細めたり、顔を近づけたりする必要がある場合、頻繁に頭痛や目の疲れを感じたりする場合には、遠視の可能性も考えられます。少しでも気になる症状がある場合は、眼科を受診して検査を受けるようにしましょう。